今日は知覚過敏の治療法に関してのお話です。
虫歯ではないとはいえ、アイスクリームや冷たいジュースを口に入れる度に、歯ブラシの度に、しみや痛みを感じるのは嫌なものです。知覚過敏の治療は、自分でできるものと歯科医院で行ってもらうものの2種類があります。
1.自分でできる治療
症状が軽い場合は、知覚過敏の原因となっている習慣を正すことが症状の改善に役立ちます。
・正しいブラッシング方法を実践する
歯ブラシの硬さは普通のものを使う、歯と歯茎の境目には毛先を45度の角度にあてて小刻みに動かして磨くなど、正しい歯磨きを行うことで、歯や歯茎へのダメージが和らぎます。
・知覚過敏用の歯磨き粉を使用する
知覚過敏を防ぐためにつくられた歯磨き粉「シュミテクト」は、歯の表面に薄いバリアを作ることで、刺激による痛みやしみを防いでくれます。こうした歯周病予防の歯磨き粉を使うことで、痛みを軽減することができます。
2.歯科医院で治療する
・薬を塗ってもらう
露出した象牙質を薬で覆うことにより外部からの刺激を遮断する方法で、もっとも即効性が期待できます。塗る薬は歯科医院により違いますが、多くの場合フッ化物が配合された薬が使われます。
場合によっては、物理的に象牙質を守りながらエナメル質の再生を促すコーティング材が使われることもあります。効果は数カ月程度であることが多いです。
・マウスピースを作ってもらう
マウスピースは良い歯ぎしりを促します。一つ作ってもらうと良いでしょう。
・咬合治療で歯の咬み合わせを改善する
マウスピースを使ったかみ合わせの改善はもちろんですが、骨格や姿勢の矯正などによる根本的な咬合治療を行うことで、知覚過敏が改善する場合があります。
・歯周病を治療する
知覚過敏の原因が歯周病である場合、歯周病を治療することが一番の治療法です。歯茎が下がるのが止まることにより、知覚過敏が悪化するのを防ぐことができます。
知覚過敏の予防について
知覚過敏に必ず効くという予防方法はありませんが、次のようなことに気を付けることで知覚過敏の原因を遠ざけ、健康な状態を守るのに役立ちます。
・歯ブラシの硬さは普通のものを使い、軽い力で丁寧に歯を磨く
・歯科医院で定期メインテナンスやクリーニングを行い、歯周病を予防する
・エナメル質を溶かす酸の多い食べ物や飲み物を食べた直後の歯磨きは避ける
・歯ぎしりや食いしばりの原因となるストレスの除去に努める
まとめ
知覚過敏をなくすには、原因を突き止め、できる限りその原因を取り除くことが基本になります。ブラッシングのし過ぎだと思っていたら、実は歯周病が原因だったなど、自分では気付かない原因が隠れていることもあるので、虫歯同様痛みを感じたら一度歯医者さんに相談してみてはいかがでしょうか。