体には皮膚というバリアがあり、外敵から身を守る役割を担っています。
口の中や消化管も、皮膚ほどの強さではないですが、粘膜の上皮というものが外敵の侵入を防ぐ構造となっています。
歯茎から出血する、これはただ血が出ているのではなく、口の中の細菌が血管に入りやすいということでもあります。
最近の研究では歯周病が、脳卒中や心内膜炎や糖尿病など、全身の様々な症状を引き起こしていることがわかってきています。
また認知症の専門医からも、「脳の老化を防ぐには、歯を守りなさい」という本が出版されていたりもします。
たくさんの歯でしっかり噛むことで、脳の血流量を増やし、脳の神経を傷つけるアミロイドβという物質を洗い流す役割があるそうです。
厚生省の今後の医療体制の指針で、全身の健康を守るために、まず第一に口腔ケアが必要と明文化しました。
国民全体の健康向上に向けて、口腔ケアが大切だと国が明らかにした、おおきな一歩です。